

ですが、スタンダードなセリフも多く出てくるこのドラマ。是非、勉強に役立ててください。
fear not
冒頭、ハンナがテープを聞いている人に語りかけて「But fear not, we'll get through this.」と言いました。実はこのセリフ、第1話でも出てきました。
私は、英語学習の教材としては、ドラマの方が映画よりも優れていると考えているのですが、そう思う理由の一つが、この反復性です。人には口癖があります。だから、一人の脚本家の書くセリフには、何度も同じフレーズが出てきます。何話も続くドラマとなれば、なおさらです。そうやって一つのフレーズの反復があると、ただドラマを見ているだけで記憶に残り、何の努力をすることなく定着するのです。
意味
心配しないで とか 怖がらないで という意味で、何かを心配したり恐れている相手に対して使用します。ハンナが、テープを聞いている人に対して「心配しないで。みんな(テープを聞くことを)最後までやり通せるから」と言っているのですね。
用例
- Never fear, we’ll fix it somehow.
心配ご無用です。なんとか修理します。 - Fear not. I'll protect you.
心配しないで。僕が君を守るから。 - Fear Not. We're here to help.
怖がらないで。助けに来たんだ。
slip
ジェシカが、カウンセラーから呼び出しを受けたことをマーカスとザックに対して報告する際に「He left a call slip in my homeroom.」と言いました。
意味
call slipの辞書的な意味は「図書館の本の貸出依頼書」です。ですがここでは明らかにそんなものの話をしているのではありません。
呼び出しを意味するcallとメモ紙片を意味するslip。ここでは「呼び出しメモ」を想像すれば正解だと思われます。つまり「ポーター先生が私の教室に来て呼び出しメモを置いていったの」という意味になります。
ちなみにslipには伝票という意味があり、ビジネスの場面でも例えば「配達伝票」を指して用いられます。
用例
- If you're not at home, they leave a call slip, and you've got to go to the nearest UPS office to pick up the item.
留守の場合、郵便局員は配達伝票を置いて行く。そして、受取人が、最寄りの郵便局に荷物を受け取りに行く。
This is me
シェリが色々と質問をしてくるのをかわすために、ロッカー前でクレイがシェリに言った言葉が「This is me, so...」でした。
意味
直訳すると、これが私ですとなりますが、もちろんそんな意味ではありません。「私の家はここです」とか「私の目的地はここです」という意味です。クレイの場合、(僕はロッカーに用事があるんだ。君はどこか別のところに行くんだろう?)という思いを込めてこの台詞を言っているので、自然な日本語に訳すならば「じゃあ、ここで」などが適当です。
用例
このフレーズは、他のドラマでもよく耳にします。迎えの車が来た時に、その車を指して「This is me」と言って乗り込んだりします。
end up
カフェで、前の学校で色々な失敗をしたんだよという話をジェシカがハンナにしました。その時にハンナがジェシカに返した言葉が「So you end up That Girl.」です。
意味
「最終的に~になる」という意味です。「That girl」は直訳すると「あの子」ですが、ここでは「It Girl(いけてる子)」との対比で用いられています。ですので、昭和風に訳すと「で、最後には(いけてるあの子じゃなくて)『噂のあの子』になっちゃったって訳ね」という感じ。
用例
- She'll end up penniless if she continues to spend like that.
あんな風に浪費ばかりしていたら、彼女、一文無しになるよ。 - After working her way around the world, she ended up teaching English as a foreign language.
彼女は、世界中で働いた後、英語の先生になった。 - If you don't know what you want, you might end up getting something you don't want.
自分の望むものが何なのかが分からないのでは、最後まで望むものは手に入らない。
ところで、第2話の中に他にも end up が出てきていたのに気付きましたか?冒頭で、クレイの母親がクレイに宿題の進み具合をたずねた場面で「So, how'd your project end up last night? With Tony.」と言ったのです。意味は、「で、昨夜、宿題は結局どうなったの?トニーとやってたヤツ」です。これが、上で触れたドラマの反復効果です。
F.M.L.
ハンナ、ジェシカ、アレックスの3人が、集まる度に何度も口にしていた言葉が「F.M.L.」でした。
意味
いわゆる「Fワード」で「fuck my life」の略語です。「ついてない」という意味です。
こうやって略すのはネットスラングの特徴です、実際に声に出して言う場合は、そのままfuck my lifeと言う人の方が多いです。
ちなみに、外国人がたどたどしい発音で汚い言葉を使うと、大受けするか殴られるかのどちらかですので、そこは自己責任でお願いいたします。
fill in
アレックスが、非番の日にバイトしている理由をハンナに質問した際、ハンナが答えて言ったセリフが「 Jess can fill you in.」でした。
意味
fill inの意味は「詳細を教える」「補う」です。ハンナは、「(さっき理由はジェシカに説明したから)残りはジェシカに聞いて」という意味で使っています。
用例
- I didn't give Reid all the details yet. I'll fill him in.
レイドにはまだ詳細を告げてないよ。僕から彼に説明しておくよ。 - I have the slightest clue what he is talking about, can you fill me in?’
彼の言っていることの意味がほとんど分からないんだけど、君が僕に説明してくれない? - They filled me in on all the latest news from Cambridge.
彼らは、ケンブリッジの最新ニュースを全部教えてくれました。
get someone’s shit together
落ち着かないジェシカの態度について、ザックがジャスティンに言ったセリフが「Tell her to get her shit together.」でした。
意味
Get someone's shit togetherには「しっかりする」という意味があります。Shitはきれいな言葉ではありませんが、クソという意味だけを持つ単語ではありません。日本語で、「あそこにある物」や「あの人」を「あれ」「あいつ」などとぞんざいに言う場合がありますが、Shitにも、この対象物を「ぞんざいに」表現する機能があります。この「ぞんざいに」表現させる場合のShitは、ネイティブの女性もよく使用しています。
用例
- Get your shit and get out!
荷物(shit)をまとめて出て行け! - Save your shit for someone who deserves it!
ふさわしい時のためにそいつ(shit)はとっときな! - Don't bring your shit back home.
外での出来事(shit)を家庭に持ち込むな。
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紹介している作品は、2017年10月現在Netflixで視聴可能です。現在は配信終了している場合もありますので、詳細はNetflixの公式ホームページにてご確認ください。