

『13の理由』は高校生が主人公ですので、いわゆる専門用語がほとんど出てきません。ですので、英会話のヒアリング教材としては、とてもおすすめです。
ただ、若者言葉を含んでいるという側面もありますので、真似する際にはご自分の年齢とTPOを考えたうえでご使用くださいね。
もくじ
wishy-washy
冒頭、クレイがハンナの髪型を褒める場面で、「And, um, I realize this makes me seem wishy-washy,」と早口でゴニョゴニョ言っていた台詞です。
意味
軟弱な とか 意思が弱い といった意味合いの形容詞として用いるもので、washy という単語の持つ”弱い”だとか”水っぽい”というニュアンスから来ています。
クレイの台詞ですと、「こんなこと言うと、はっきりしないヤツだと思われるだろうけどさ…」という感じですね。
【形】
〈話・非難〉〔人・態度などが〕どっちつかずの、煮えきらない、優柔不断な、及び腰の、なよなよした
〈話・非難〉〔飲み物が〕薄い、水っぽい、気の抜けた
〈話・非難〉〔話・文体などが〕弱々しい、迫力に欠けた、実のない
〈話・非難〉〔色が〕薄い、淡い、ぼやけた
発音wíʃiwɑ̀ʃi、分節wish・y-wash・y引用元:英辞郎 on the WEB
用例
- Sometimes even I can't believe how wishy-washy I am.
自分がいかに優柔不断か、時々自分でさえ信じられないよ。 - 10 Things I Learned About Wishy Washy Guys After Being ‘Benched’ One Too Many Times
優柔不断男に何度も”2軍”扱いされて学んだ10のこと 実際にそういうブログ記事があります。興味がある方は読んでみてはいかがでしょうか。
10 Things I Learned About Wishy Washy Guys After Being ‘Benched’ One Too Many Times
- Don't be wishy-washy.
優柔不断もいい加減にして。
Are you with us?
ハンナのことを考えて授業中ボーッとしていたクレイに、先生が言った言葉です。
意味
直訳すると「あなた、私たちと一緒にいますか?」です。要するに「話、聞いてますかー?」という意味ですね。
用例
電話のシーンで、電話の相手が返事をしないと、「Are you with me?」と問いかけることがよくあります。
helicopter parent
カセットテープを聴いているとき、急に部屋に入ってきた母親に対して、クレイが切れ気味に「What have we said about helicopter parenting?」と言いました。
意味
過保護な親 という意味です。アメリカで生まれたスラングで、ヘリコプターで上空から子どもを監視して、子どもの身に何か起こると、急降下してくるイメージからこう言います。
クレイの場合は、Parentを動詞として使っており、直訳すると「(母さんの)過干渉について何て言ったんだっけ?」ですが。要するに「以前、過保護はもうやめるって話し合ったじゃないか」と言っているのですね。
用例
- Helicopter parents are in the news a lot these days.
昨今、過干渉な親が増えたと話題になっている。 - Every parent fears being an overbearing 'helicopter parent'.
親は皆自分が高圧的で過干渉な親になることを恐れている。 - As it turns out, so-called helicopter parenting does kids no favors.
いわゆる”過干渉な親”は、子供にとって何の利益にもならないことが分かった。
my / your thing
バイト中、かわいい子がいた時におしゃべりする方法を教えてくれたハンナに対して、クレイが言った言葉が「Oh, chat's not really my thing.」です。
意味
これは、私の/あなたの得意分野 という意味です。自然に訳すならば、「僕は、人と話すのは苦手なんだ」という感じです。これも米ドラマでは頻出のフレーズですね。
用例
- Mathematics is not my thing.
数学は苦手なんだ。 - Alcohol is not my thing.
お酒は得意じゃないんだ。 - Programming is my thing.
プログラミングは得意だよ。
be behind
キャットのパーティーに遅れてきたブライスに対して、キャットが行った台詞が「You're an hour behind」でした。
意味
Behind は ~の後ろに という意味を学校で1番に習いますので、物の物理的な意味を表す場合にのみ用いる言葉だと考えている人も多いことと思います。しかし、このbehindには、(時間に)遅れる という意味もあるのです。
真面目に勉強した人ほど違和感を覚えそうなこのフレーズですが、実は頻出です。ここでは「あんた1時間遅刻よ」という感じですね。
用例
- I'm 1 hour behind D.C. time.
ここはワシントンDCより1時間遅れてるわ(時差の話)。 - Are you on time or behind schedule?
間に合う?遅れる? - The gas was cut off at home because I was behind on my bills.
支払いを滞納していたため、家のガスの供給を止められた。
**** person
ジャスティンがバスケをしているのを見ているハンナに対して、クレイが「I didn't figure you for a sports person.」と言いました。
意味
○○ person は ○○好きな人 という意味です。
直訳すると「君のこと、スポーツ好きな人だと考えていなかった」ですので、自然に言えば「君がスポーツ好きだなんて知らなかった」ということですね。
用例
cat-person[猫好き] や kid-person[子供好き] もよく耳にします。
ちなみに私は自他ともに認めるcat-personです。( Φ ω Φ )
sorta = sort of
ハンナとジャスティンがやりとりしていたメッセージがJ「What up?」H「Homework. Sorta. U?」でした。
意味
これは 一種の という意味の sort of です。ネイティブがこれを発音すると Sorta になるので、若者らしくそのまま打ったのですね。
用例
他に、同様の使い方をするものに kind of があります。こちらも口語では発音がkindaになります。
どちらもアメリカ人が会話の合間合間に挟むフレーズで、特に意味はありません。日本語でいうと「ていうか」とか「て感じ」などに当たります。
何かを言い切らないで語調をやわらげたり、何となく誤魔化したりする場合に使うのですが、単に口癖になっている人も多いのではないかと思います。

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