

いよいよシーズン1の最終話です。これ以上の衝撃はないと思ったら、その上をいく衝撃が待っていました。
ところで、第10話は1時間半スペシャルですが、クレジットの後にボーナス映像が隠されていたのに気付いた方はいますか?
第10話を鑑賞し、その余韻に浸ってボーッとクレジットを眺めていたら、なんと蛇女アーミスティスの逆襲が映し出されたんです。見逃した方は、是非、見てみてください。
[alert title="注意"]この記事は、『ウエストワールド』シーズン1第10話のネタバレ要素を含みます。ご注意ください。[/alert]
ウエストワールド シーズン1 第10話(最終話)のあらすじ
エスカランテの記憶
黒服男が、砂に覆われた町エスカランテでドロレスにヒゲを剃らせている。
黒服男も、以前、ここに来たことがあるようだ。しかも、男をここに連れてきたのは、ドロレスだという。
一度は朽ち果てた町だったが、現在は、フォードの新ストーリーのために再開発されていた。
ドロレスの脳裏に、この町で過ごした記憶がよみがえる。何かに導かれるように教会の方へ歩いて行くドロレスを、黒服が黙って追う。
ドロレスは、教会の横の墓地にある「ドロレス・アバナシー」の墓を彫る。すると、地中から迷路の模型が入った小さな箱が出てくる。
その地図を見て、ドロレスの脳裏に、アーノルドと交わした会話の記憶が蘇る。
ウエストワールド開園前、迷路のゴールを見つけたドロレスは、それをアーノルドに報告する。
「迷路」は、自我を持つホストだけがそのゴールにたどり着けるゲームだった。ホストは、事ある毎にプログラムされていない「選択」を迫られ、自らその選択に対する決断をくだすことを繰りかえして、自我を形成していく。
そうやって自主的な選択を繰り返すことにより、最終的にゴールにたどり着くのだ。
見事に迷路のゴールにたどり着いたドロレスを見て、アーノルドはドロレスが自我を獲得したことを感じ取る。それはもはや、ホストは殺してもよい「作り物」ではないということだ。
ウエストワールド開園の中止
ホストにループを繰り返させれば、自我を持ったホストが耐えがたい苦しみを味わうと知ったアーノルドは、ウエストワールドの開園を中止させようとする。
しかし、パートナーのフォードはアーノルドの言葉に耳を貸さない。それどころか、ホストが意識(自我)を持ったことが人間に知れたら、人間はホストを脅威とみなす危険があるから、開園前に、ホストから意識(自我)を抜き取るべきだと言うのだ。
しかし、アーノルドは、一度、意識(自我)をもったホストは、元通りにはならないと考えている。それなのに、計画通りに開園すれば、ホストは殺され、暴行され、無限に地獄のループを味わうことになる。
そんな無慈悲なことはできないと考えたアーノルドは、ある別の方法でホストを守ろうとする。
アーノルドは、ドロレスに、テディと一緒に他のホストを全て殺せと命じる。いっそ、ウエストワールドの全てを破壊して、開園を止めさせようとしたのだ。テディは、アーノルドの指示通り、ホストを皆殺しにする。
愛された記憶
迷路は、意識(自我)を探すホストのために用意されたゲームだ。元々意識(自我)を持つ人間にとっては、何の意味もない。それを知らない黒服男は、苛立ちを覚え、いい加減に迷路の意味を教えろとドロレスにせまる。
ドロレスに暴行を加えながらも、「お前が、この世界がすべてだと言ったから、偽物のこの世界を買ったんだ」と話す男。
すると、やっとドロレスが反論する。
「この世界にも真実は存在する。私には愛された記憶がある。その男性は、きっと自分を探しに来てくれる。」
テディの記憶
ワイアットの仲間の女に刺されたテディは、回収と修理を終え、入口の町(Sweetwater)に戻っていた。しかし、テディの頭から、ドロレスがワイアットに連れ去られたという記憶は消えていない。
ただ、テディの目に浮かぶのは、優しいドロレスではなく、町の住民が死に絶えた中を歩くドロレスの姿だった。そんな幻覚を見てとまどいながらも、テディは、ドロレスを探すため汽車に乗り込む。
シャーロット・ヘイルの計画
脚本家のリーは、ヘイルに命じられたとおり、地下の低温保管庫に眠るアバナシーの「外へ出るためのシナリオ」のセットアップを終えた。そして、役員を迎えにターミナル駅に来ているシャーロット・ヘイルに、セットアップを終えたことをヘイルに報告する。
脊椎の爆破装置の除去
メイヴがヘクターは火に包まれ皮膚の損傷が酷くなったため、一度完全に解体されていた。シルベスターは、骨だけになったメイヴの脊椎から、爆破装置の入った骨を抜く。
修復を終え元の姿に戻ったメイヴは、タブレットを操作して園内のセキュリティ・システムを停止する。さらに、ヘクターと蛇女の性格のうち「攻撃性」を上げ、「痛覚」を下げる。
別の部屋では、ヘクターと蛇女の修復の仕上げが行われていた。修復師が蛇女の修復を終えたところで、蛇女が修復師を襲う。あわてた修復師が「停止」コマンドを出すも、蛇女にはきかない。続いてヘクターも目を覚まし、攻撃に加わる。
そこへメイヴとフェリックスが到着。続けて現れたシルベスターは、蛇女から攻撃を受ける。シルベスターは、あわててメイヴに助けを請い、メイヴにアクセスしていた人間を突き止めたことを告げる。
アクセスしていた人間のコードは、「アーノルド」だった。
フォードの退任
フォードは、自分のオフィスで新ストーリーの仕上げに入っていた。そこにヘイルが来て、取締役会が全会一致でフォードの退任を決めたことを告げる。フォードの退任は、新ストーリーの披露会でフォード自らが公表する運びとなった。
黒服男の正体
黒服男は、迷路について明確な回答をしないドロレスを殴り続ける。それでもドロレスは黒服男に屈しない。そして、「ウイリアムが助けに来る」と言い放つ。
黒服男の動きが止まる。
ウイリアムなら知っていると言う黒服男。そして、ウイリアムについて語り始める。
ドロレスをローガンから逃した後も、ウイリアムはドロレスを探し続けていた。しかし、その姿はもはや優しかったウイリアムではなく、ローガンの残忍さをも上回る殺人鬼と化していた。
ウエストワールドの端から端まで探し回るウイリアム。エスカランテの町を見に戻ったウイリアムの上着から1枚の真が落ちる。婚約者ジュリエットの写真だ。
いつしかウイリアムは、広いウエストワールドの端まで来ていた。それでもドロレスには出会えない。
ウエストワールドの端まで来たウイリアムは、ローガンを馬に縛り付け、ウエストワールドの外へ向けて馬を走らせる。馬が走り去った先には、荒野が広がっている。
ローガンを捨てた後も、ウイリアムはドロレスを探し続け、また入口の町(Sweetwater)に戻ってきたた。そこでは、ウイリアムが初めて汽車から降り立った日と同じく、保安官や娼婦が行き交っている。
その中に、ドロレスの姿をみつけたウイリアム。ドロレスはこの町に戻っていたのだ。いつも通りにミルク缶を落とすドロレス。元気そうな姿に安堵して、ドロレスに近づくウイリアム。
そんなウイリアムを遮って、別の客がミルク缶を拾う。嬉しそうにミルク缶を受けとるドロレス。ウイリアムと目が合うが、反応を示さない。ドロレスの記憶はリセットされ、もはやウイリアムを覚えていなかった。
ウイリアムは、若き日の黒服男だったのだ。
ウイリアムは、ウエストワールドとドロレスに惹かれ、今までの自分を捨てた。家族になるはずのローガンを葬り、人生をかけてウエストワールドを手に入れようと誓った。
そんな自分とは反対に、ウイリアムのことなど忘れ去った様子のドロレス。ウイリアムは、そんなドロレスの笑顔を見て、ウエストワールドは所詮偽物だと悟った。
その後、黒服男は計画通りウエストワールドを買収。ウエストワールドのすべてを把握した。たったひとつ、迷路の謎を除いて。
事実を告げられ驚愕して言葉が出ないドロレスに、黒服男(ウイリアム)は迷路の中心はどこだと尋ねる。ついには泣き出すドロレスだが、その様子は見飽きたと言わんばかりに侮蔑の視線を向けるウイリアム。
しかし、ドロレスの涙の真意は、ウイリアムへの同情だった。ドロレスは知っているのだ。
「命ある者はいずれ全て滅び、土に返る。その土の上を歩くのは、滅びることのない新たな神だ。この世は『新たに来る者』のものだ。」
これを聞いた黒服男は、これをワイアットの話だと考え、ワイアットの元へ連れていけとドロレスにせまる。ドロレスはここで急に反撃に出て、黒服男を教会の中に引きずり込む。
抵抗する黒服男の腕を折ったドロレスだったが、とどめを刺せないでいる内に黒服男に刺される。そこにテディが現れ、ドロレスを助ける。
テディに助けられたドロレスだったが、傷の深さから自分の「死」を悟り、約束の場所「山と海が出会う場所」に連れて行って欲しいとテディに頼む。
しばらくして意識を取りもどしたウイリアムの前に、フォードが現れる。ドロレスが置いて行った迷路の模型を見つめているウイリアムを見て、迷路は人間にとっては何の意味もないと話す。そんなものは忘れて、新ストーリーの発表会に参加しろと誘う。
生き返ったバーナード
メイヴは、ヘクター、蛇女、フェリックスを連れて、地下のホスト保管庫に来た。保管庫の奥に入ると、クレメンタインがいて、その足下にはフォードに自殺させられたバーナードの遺体が転がっていた。
バーナードがホストだとは知らないフェリックスは、バーナードの遺体を見て驚愕する。メイヴにバーナードはホストだと告げられ、さらに驚くフェリックス。思わず自分も人間ではなくホストなのではないかと思い、自分の手を見つめる。
フェリックスに修理され、意識が戻ったバーナードに対して、メイヴは、自分の記憶を消すようバーナードに要求する。そこでバーナードは、意識(自我)の礎になっている記憶を消せば、メイヴという人格そのものが破壊されると説明する。
記憶の消去を断念したメイヴだったが、自分にアクセスしたのは誰か調べるようバーナードに命じる。言われた通りにアクセスの履歴を探るバーナードは、ある事実に気付く。
今、メイヴがとっている行動。脱出を企み、人間を脅し、仲間のホストを引き入れるというこの行動。この行動は、誰かにプログラムされたものだと言うのだ。
つまり、メイヴ自身は、自分の自由意志に基づいて脱出を試みているつもりでいるが、それも結局「逃亡」というストーリーだと言うのだ。
しかしメイヴは、くだらないと言ってバーナードの話を聞かず、保管庫を出て行く。
山と海が出会う場所
ドロレスとテディは、「山と海が出会う場所」に来ていた。目の前に広がる海。テディは、ドロレスを抱きかかえて馬から砂浜に降ろす。
「自分たちはこの世界に捕らわれている。この世界の美しさに縛られている。そうやって自分たちを縛り付けているのは自分自身だ。」
こんな言葉を残して、ドロレスは息絶える。テディは「いつか新しい世界へ続く道が見つかる。これは始まりに過ぎない。」と言いながら、ドロレスの亡骸を抱きしめる。
人工的なスポットライトが2人を照らす。砂浜では、大勢の客が2人を見つめている。そこは、フォードの新ストーリーの発表会現場だったのだ。
「停止」しているドロレスとテディの前で、フォードが新ストーリーのコンセプトの説明を始める。新しいストーリーの名前は「夜への旅」。
そして、テディとドロレスは修復班に回収されていった。
脱出開始
DELOSのコントロール・ルームでは、セキュリティ・チームが館内の異常に気付き始める。蛇女達が修復師を殺したことも発覚する。
DELOSの役員が一同に会している新ストーリーの発表会場は、DELOS本部から離れた場所にある。何かあっては救助が間に合わない。あわてて護衛を新ストーリーの発表会場に送れと命じるセキュリティ・チーム。その瞬間、コントロール・ルームの電源が落ち、各フロアが封鎖される。
その頃、メイヴとフェリックスは、ヘクターと蛇女を連れて、DELOSのモノレール駅に向かっていた。館内には、緊急事態を知らせるアナウンスが響いている。緊急対策班が、銃を持って異常なホストを探している。ヘクターたちは、対策班を殺し、その武器を奪って逃亡を続ける。
多くの侍ホストがいるフロア(SWフロア)を抜ける途中、蛇女の腕が非常扉にはさまり身動きが取れなくなってしまう。蛇女は、良いから行けと3人を逃がす。

、モノレールのコンコースに降りるエレベーターまでたどり着いた3人。しかし、ヘクターだけがエレベーターに乗り込めない。外部に出る権限がセットされていないからだ。
追っ手がせまる中、メイヴのために捨て身の防御にでるヘクター。次の人生で会おうと笑ってエレベーターの扉を閉めさせ、迫り来る追っ手を防ぐ。
アーノルドを殺した者
ラボでは、発表会を終えたフォードが、自らドロレスを修復している。そこへ、フェリックスの治療で生き返ったバーナードがやって来る。
初めて2人を会わせることになったと言うフォード。
2人が揃ったところで、フォードはアーノルドの最後について語り始める。
ウエストワールド開園前、アーノルドは、息子のおもちゃ(迷路の模型)にヒントを得て、夢幻(レヴァリー)というコードを編み出した。そのコードは、ホストに意識(自我)を与えるためのものだった。
ホストに自我を植え付けることに成功したアーノルドだったが、それがホストに耐えがたい苦しみを与えることに気付く。
ホストを死んだ子供に重ねてかわいがっていたアーノルドは、ホストを苦しみから守るため、ウエストワールドの開園を中止させようとする。
アーノルドは、ドロレスに当時開発中だった残忍なキャラクター「ワイアット」をインストールし、まずホストを全滅させる。そして、自分が協力しなければウエストワールドの開園が困難となることを知っていたアーノルドは、さらに自分の死をもって開園を阻もうとする。
ドロレスに命じて、自分を撃たせたのだ。アーノルドを撃ったドロレスは、その後自分の頭を打ち抜く。
アーノルドの妨害計画は、うまく行くかと思われた。しかし、フォードは、ホストが意識(自我)をもったというアーノルドの説明を信じていなかった。だから結局、ウエストワールドを開園させたのだ。園は大盛況。フォードはアーノルドという有能なパートナーを失ったが、代わりに多くの出資者を得た。
結局、アーノルドの死は無駄死にとなり、ホストは苦しみのループに閉じ込められることになった。
ドロレスが自分の部屋や納屋で見た銃は、ドロレスがアーノルドを殺すのに使った銃だった。フォードがバーナードを操って、わざとこの銃をドロレスの目の触れるところに置かせたのだ。
ドロレスに、「ここを出たければ誰になるべきなのか分かるか?」と言い残して、部屋を出るフォード。
娘の行方
エレベーターの中で、メイヴはフェリックスに1枚のメモ用紙を渡される。それは、娘の居場所が書かれたメモだった。メモには、「Park:1 Sector:15 Zone:3」と書かれている。
しかし、メイヴは、園内に戻ることなくモノレールに乗り込む。出発15分前を告げる車内アナウンスが流れる。
夢幻(レヴァリー)が継ぐもの
ドロレスを旧ラボに残し、フォードはバーナードを連れて砂に覆われた町エスカランテに戻る。そこでは、新ストーリー発表会後の食事会が行われている。まもなくフォードの退任を公表する時間だ。
フォードは、アーノルドの死後、アーノルドの考えを理解した。そして、自分は、アーノルドとは違って、ホスト達を救う術を知っている。ホストが自由になるためには、ホストが敵(人間)を知る必要があるのだ。
バーナードに別れを告げて、フォードは退任発表会場へと向かう。
ドロレスの目覚め
ドロレスには、自分がアーノルドを殺した記憶がよみがえっていた。改めて自分に向き合うドロレス。自分の内に響いていた声は、他でもない自分の声だと悟る。その悟りこそが、迷路の中心だった。
メイヴの翻意
モノレールの中で出発を待つメイヴの目の前に、人間の母娘が座る。再び、娘を思い出すメイヴ。娘の居場所が書かれたメモを見つめると、モノレールを出る。モノレールはメイヴを置いて出発する。
メイヴがメサハブへ戻ると、案内役ホストたちの様子がおかしい。「停止」しているのだ。メイヴが不審に思った瞬間、駅の電気が消える。
消えたホストたち
脚本家リーが、発表会のすきにアバナシーを脱出させるため、保管庫に行く。しかし、保管庫には一体のホストもいない。ホスト達はどこへ消えたのか。
フォードの方法
食事会の会場には、テディやローレンスの姿がある。多くのホストが人間に給仕する中で、フォードの退任挨拶が始まる。
「変わることのできる者達のために、新しいストーリーを書いた」と話すフォード。新たなストーリーの主人公の名はワイアット。自由意志による殺人から、そのストーリーは始まる。そして、このストーリーが、フォードが提供する最後の作品となる。
どこからか現れたドロレスが、無言でフォードに近づく。その手には銃を隠し持っている。遠くから見ているバーナードが何かをつぶやく。
その瞬間、ドロレスがフォードの頭を打ち抜く。悲鳴に包まれる会場。ドロレスは次々に客を殺していく。
宴会会場の外でタバコを吸っていた黒服男は、森から妙な物音がするのに気付く。目をやると、森の奥から無数のホストが現れる。保管庫で眠っていたはずのホスト達だ。クレメンタインが、銃を構えて黒服男を撃つ。
弾が命中し、血を流すウイリアム。その顔には恐怖よりも喜びが浮かんでいた…。
ウエストワールド シーズン1 第10話の感想
総評
いやー、いやー、いやー、やられました。最終話まで来てこれだけの驚きが待っているとは!
でも、謎をたくさん残した終わり方ではなく、色々な謎が解明されて終わったので、すがすがしさがあるのですよね。おそろしいドラマです。
最後まで見て、逆にもう一度初めから見たくなるドラマなんかあります?
黒服男はウイリアムだった
まずはこれです。そんなオチが待っているとは思いも寄りませんでした。もっとも、分かってから見ると、色々な伏線が引かれていますので、1周目から注意深く見ていた人なら、途中で気づけたかもしれません。
私は1周目は飲んだくれながらボケーッと見ていましたので、何も全く気づきませんでした。
伏線1 写真
ドロレスのパパ、ピーター・アバナシーが写真を見て異常をきたしたのを覚えていますか?あの写真こそが、ウイリアムがポケットから落とした婚約者ジュリエットの写真です。
あの写真のビジュアルを覚えていた人なら、途中でローガンがあの写真をウイリアムに押しつけた時点で、気づけたのかもしれません。
伏線2 ウエストワールドの買収
ローガンはいつも、ウイリアムとウエストワールドの買収について話をしていました。黒服男も、自分がウエストワールドのオーナーの1人であることを何度も臭わせています。とはいえ、これだけで2人を結びつけるのは難しい。ここで気づけた人は、洞察力がすばらしいですね。
伏線3 案内役ホスト=ワイアットの手下
ウイリアムとドロレスが過ごした時間が現在だとすれば、ワイアットの手下として出てきた女ホストは、モノレール駅で案内ホストをしているはずなんですよね。ですが、このホストを見かけた時、黒服男は「懐かしい顔だ」「もう廃棄されたかと思った」みたいなことを言って、このホストがとても古いことを暗示しているのです。
黒服男は30年以上もウエストワールドに通い詰めている客ですから、現在もこのホストが案内役をしているなら、モノレール駅をうろついているこのホストを見かけないはずがありません。ここも、何か時空が歪んでいる?と気づけるヒントだったんですね。
ウイリアムの気持ち
あちこち探し回っていたドロレスが、いつも通り男に媚び売ってる姿を見たときのウイリアムの衝撃は…察するに余りあるものがありますな。体内の機械を見ても気持ちが変わらなかった男ですからね。ある意味、とても純粋なのかもしれない。
だからって、昔好きだった女を、よくもあそこまでボコボコにできますよね(汗)。愛と憎しみは紙一重だと言いますが、おそろしい。
バーナードとドロレスはこの日初めて顔を合わせた
これも、やられたー!でした。確かに、おかしいなと思ったことは今までに何度かあったんです。
伏線1 回収のタイミング
ホストは、正常に稼働している間は回収されることはありません。しかし、ドロレスがウイリアムと共に行動している間にも、バーナード(実はアーノルド)がドロレスをラボで点検しているシーンが何度もあったのです。
私は、夜中、ゲストが寝ている内にこっそり回収して、点検が終わったら朝になるまえに戻しているのかなと思っていたのですけど。よく考えたらそんなはずない(笑)。
回収班の姿は、極力ゲストに見せないような工夫がされているのです。だからこそ、序盤で大量のホストを回収する必要が生じた時、リーの安っぽい脚本を利用して、ホストの大虐殺が行われた訳で。
つまり、稼働中のはずのドロレスが度々ラボにいる時点で、勘のよい人なら時空の歪みに気づけたということになります。
伏線2 迷路の話
バーナード(実はアーノルド)がドロレスを点検している時、迷路の話をしています。迷路が何なのかということは終盤まで明かされませんので、バーナードも迷路について何か知っているのかなと思った人も多いはず。かく言う私もその1人です。
ですが、バーナード(実はアーノルド)は、ドロレスと一緒にいる時以外は、一度も迷路の話なんかしていないのです。この辺りで違和感を感じた方は、時空の歪みに気づけるのかもしれません。
伏線3 ホストの点検
現在のホストの点検は、原則として全裸でおこなわれます。フォードが、ホストに服を着せているエンジニアを叱咤したことがありましたよね。
バーナードはフォードの愛弟子ですので、フォードのこの考えに従っています。だから、バーナードがホストを点検するときは、ホストは全裸です。
ですが、バーナード(実はアーノルド)がドロレスを点検するシーンでは、ドロレスは服を着ているのです。ホストを人間と同じように扱っていたアーノルドらしいですよね。
この扱いの差に気づいた人は、時空の歪みに気づいたか…バーナードはドロレスがお気に入りだと思ったかのどちらかでしょう(笑)。
フォードの苦しみ
ひょっこり生き返ったバーナードを見ても顔色一つ変えないフォードでしたが(笑)。アーノルドそっくりのホストを作って意識(自我)を植え付けたり、テレサにバーナードを傷つけるなと警告したり、バーナードから殺人などの苦しい記憶だけは消してあげたり。
よくよく見ると、色々なところにアーノルドへの愛が見て取れます。
最後にはアーノルドとは違う方法でホストを助けると言っていたフォードでしたが、それもアーノルドの意志を継ぐ意味で綿密な計画を立てていたのでしょうね。
ウエストワールド シーズン2
ホスト達のコードを組むことができるフォードが死に、ヘイル達のコード持ち出し作戦も失敗。つまり、自我を獲得したホスト達をコントロールできる存在はいなくなってしまったということです。
ウエストワールド シーズン2では、そんな事態に陥ったウエストワールドの姿が描かれることが予想されます。
ウエストワールドは、シーズン2の放送は本国アメリカで2018年4月22日と決定しています。
そして、そのシーズン2ですが、何と我らが真田広之の出演が決まっているのです!
メイヴが逃げる途中、侍ホストがうようよいるシーンが映ったのを覚えている人は多いと思います。シーズン2では、真田広之が「むさし」という名前で出演することが決まっていますので、おそらく侍ワールド(または将軍ワールド)のホスト役としての出演だと思われます。
SilkyTVでは、今後もウエストワールドを追い掛けていきますので、ウエストワールドのファンになったという方は、時々遊びに来て下さい。
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※ vol.4はvol.2を分割した記事となる予定です。
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